京急踏切事故での教訓!非常ボタンを押すタイミングと損害賠償

幾度となく安全対策を積み上げてきた踏切で、またしても事故が発生しましたのは残念なことです。

でも、今回の事故では非常ボタンを押すタイミングと、押した場合の損害賠償のあり方について、勉強になったことがあるので、共有したいと思います。

京急踏切事故での教訓

なぜ、大型トラックが曲がれもしない道に入ったのか?

なぜ、大型トラックが遮断器が降りたのに強行突破しようとしたのか?

これは、当事者でないとわからないので、ここで語るのは避けますね。

京浜急行は、横浜から品川の区間はJRと並行しています。

昔から、JRとのスピードを競っていました。

京浜急行の線路の幅は、標準軌道と行って新幹線と同じ幅です。

並行するJRは、狭軌といって、少し線路の幅が狭いのです。

そこで、昔から京浜急行はJRよりも最高速度が高いのです。

京浜急行は、その分事故に対する取り組みは進んでいる方だと思っています。

事故後の先頭車両は、脱線こそしているものの破損の度合いは少ないと言えます。

踏切には、非常停止ボタンが付いているので、適切なタイミングで押されれば、電車は手前で停止するという割れていました。

今回も、非常停止ボタンは押された上に、障害物検知装置も作動していたと言います。

今回の事故での教訓としては、安全のための仕組みがきちんと機能するのかどうかの再検討が必要だということです。

京急の運転手は、手動で非常ブレーキを操作していたわけで、ここに「手動」が入ることでタイムラグがあるわけです。

信号と連動して自動でブレーキが作動したら、どういう弊害が起きるかわかりませんが、【安全」と言う視点で、システムの見直しも必要なのではと思いました。

非常ボタンを押すタイミング

踏切内のトラブルは、昔から色々起きています。

そのために、障害物検知装置や非常停止ボタンなどが設置されるようになりました。

でも、せっかく設置されている非常停止ボタンを押すタイミングを間違えると、役割を果たせない場合があるということを知っておきましょう。

もし、あなたが踏切内で動けなくなったときに、警報が鳴ってから30秒もすれば電車が到着するということを知っておいたほうがいいです。

つまり、警報が鳴ってから非常停止ボタンを押すのではなく、踏切内で容易に脱出できないトラブルであれば、警報がなる前に非常停止ボタンを押すべきです。

京急の特別快速は、かなりの速度を出すので、電車の運転手が障害物を目視した時点では、ほぼ急停車は不可能だと思ったほうがいいです。

立ち往生した側としては、なんとしても踏切内から脱出することを優先したいのが心情ですが、電車にも多くの人が乗っていると考えれば、やはり事故を防ぐ対応を優先するのが正しい判断だと言えます。

今回の事故の場合は、たまたま現場にいた職員が非常停止ボタンを押していたようですが、運悪く間に合わなかったのが悔やまれます。

非常ボタンを押したときの損害賠償

何らかの理由で電車を遅らせてしまうと損害賠償を請求されてしまうケースが多いです。

今回の場合のように、危険を避けるために非常停止ボタンを押した場合には、損害賠償を請求されることはないということを知っておくべきです。

非常停止ボタンを押した後に、万が一踏切内から脱出できたとしても、非常停止ボタンを押したのは危険回避のためなので、損害賠償は請求されません。

そのまま逃げちゃったら駄目ですよ。

きちんと、押した理由や脱出できたことを説明しないといけません。

さて、危険を避けるために非常停止ボタンを押した場合には、損害賠償を請求されることはないとご理解いただけましたか?

このことをきちんと覚えておいて、万が一踏切内で脱出不能となった場合には、速やかに車両から降りて避難と同時に、非常停止ボタンを押すようにしてください。

京急の取り組み

一般的には、先頭車両はモーターが付いていないんです。

先頭車両にモーターが付いていると慣性力が大きくカーブを曲がりにくいなどの理由でそうなっています。

でも、京急の場合は以前から先頭車両にモーターを付けています。

京急では

「先頭車が重いと慣性の法則で、進行方向を変えにくいということがある。先頭車両が軽い非動力車両だと、脱線した場合、後ろの重い動力車に押され、脱線から転覆に至る危険性とともに、思わぬ方向に向きを変え、対向車両との接触により、二次災害を生じる重大事故の可能性もある」

という見解を持っています。

今回、先頭車両が脱線こそしましたが、原型をとどめているのはこうした京急の取り組みによるところが功を奏していると言えます。

まとめ

今回事故に合われた方々は、早い回復をお祈りいたします。

今回の事故で、得られた教訓は非常ボタンを押すタイミングは早いに越したことはないということと、危険を避けるために非常停止ボタンを押した場合には損害賠償は請求されないということです。

せっかく設置されている非常停止ボタンなので、当事者でなくても現場に居合わせた場合には、速やかに非常停止ボタンを押して、事故を回避することを勤めたいものです。

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