世の中、パートやアルバイトで生計の足しにしている方は多いハズ。
ただ、正社員と違うので、有給休暇がもらえるなんて知らない人が多すぎ。
また、社員が有給休暇使ってないのに気が引けちゃうと思ってる方もいると思います。
でも、4月からは有給休暇取得について、変わるんです。
そんな事も含めて、パートの皆さんの疑問に答えてみます。
有給休暇の日数、パート週5の場合
まずはじめに、パート・アルバイトさんの有給休暇の取得条件ですけども。
厚生労働省によれば
条件1.雇入れの日から6ヶ月以上経過していること
つまり、パートもしくはアルバイトで雇用されてから、6ヶ月過ぎていれば有給休暇の取得条件の一つはクリアします。
条件2.その期間の全労働日の8割以上出勤したこと。
これは、週5日稼働のことを指すのではなく、あくまでもパート・アルバイトさんの雇用契約書もしくは労働契約書に記載されている所定労働日のことです。
所定労働日というのは、人によって違うので、誤解の無いようにしてくださいね。
例えば、週5日勤務で契約した場合は、所定労働日は5日ということになります。
この所定労働日の8割以上出勤できていれば、有給休暇取得のもう一つの条件もクリアです。
はい、これでパートさんやアルバイトさんでも、所定の条件をクリアすれば、有給休暇がもらえることがわかりました。
有給休暇は何日もらえるのか
勤続期間によって支給される日数(週5勤務で週30時間以上かつ年間217日以上勤務)
引用:https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyungyosei06.html
勤続期間によって支給される日数(週4日未満で週30時間未満かつ年間48日~216日勤務)
引用:https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyungyosei06.html
つまりですね。
- 週5勤務のパートさんは、半年経つと10日もらえます。
- 週4勤務のパートさんは、半年経つと7日もらえます。
- 週2勤務のパートさんは、半年経つと3日もらえます。
ということになります。
有給休暇がもらえるパートやバイトの支給額
さて、パートさんやアルバイトさんでも、有給休暇は勤務量により差はあるものの、もらえることはわかりましたね。
次に気になるのは、有給休暇を利用した場合にどのくらいの賃金に該当するのか?
これは、時間給の方は気になりますよね。
まずは、お勤め先の就業規則を見せてもらって確認しておきましょう。
就業規則を知らない?
これは、決まりなのでどの会社でも作って、必要なときに従業者が見れるようになっています。
見たことがない人は、一度くらいは見ておいたほうがいいですよ。
さて、有給休暇を利用した場合の給料についてはどれでしたか?
- 通常の賃金
- 平均賃金
- 健康保険の標準報酬月額の1/30
各々について、ざっと説明していきますね
通常の賃金の場合
これは、今現在頂いている給料と同じ額が頂ける美味しいケースです。
例えば、時給が900円で5時間勤務だった場合
900円✕5H=4500円
つまり、4500円が支給されます。
平均賃金の場合
これは、有給休暇を取得した日の過去3ヶ月の給料を、当該期間の日数で割ったものです。
直近で、単価が変わってたり、勤務時間が変動していると、ちょっと減っちゃうかもしれないというケースです。
平均賃金 3ケ月間の賃金総額÷暦日数
最低保障 3ケ月間の賃金総額÷労働日数 × 60%高いほうを平均賃金とする
例えば、時給が900円で5時間勤務で週3日勤務だった場合
普通に1ヶ月働くと、4500×3日×4週=54000円くらいになります。
過去3ヶ月の給料を仮定してみましょう
10月分:58500円
11月分:54000円
12月分:54000円
合計:166500円
有給を1月に取得した場合の該当期間の日数は92日になります。
平均賃金計算:166500÷92=1809円
最低保証額:166500÷36×0.6=2775円
となるので、2775円が支給されます。
健康保険の標準報酬月額の1/30の場合
これは健康保険に加入していないと計算できない方法なので、パートさんやアルバイトさんでは適用できないケースがあります。
標準報酬月額は、毎月変動しないために、平均賃金よりは変動が少ないというものです。
健康保険の標準報酬月額÷30
標準報酬月額の計算は面倒なので、ここでは支給例は割愛しますが、概ね平均賃金程度の額と思って下さい。
パートさんやアルバイトさんの有給休暇の取得時の賃金については、計算方法によりばらつきがあるので、就業規則でよく確認しておきましょうね。
有給休暇の社員との違い
有給休暇と言う面で見た場合、取得日数は週5勤務のパートさんと正社員の差はありません。
有給を利用した日の給与ですが、パートさんは時間契約なので、先に述べた方法で計算されて支給されますが、正社員は月額制なので支給額に変動はないですね。
正社員とパートさんの違いは、有給を利用して休んだ場合の月の給料に変動が有るか無いかの違いとなります。
仕事内容については、殆どの場合正社員でもパートさんでも変わらないと思います。
パートなら仕事が楽というのは迷信ですからね。
まぁ、あえてパートさんのメリットを上げるなら
- 時間の融通がつけやすい
- 自分のペースで働ける
- 採用のハードルが低い
と言う辺りですかね。
働き方改革で、有給休暇の取得が義務化?
さてさて、ここからは現実問題の話。
会社の規模がそこそこ有る企業の場合は、仕事面に不都合を与えなければ有給休暇の取得は抵抗ないと思います。
筆者も、中堅企業に努めていた頃は、ほぼほぼ年間の有給休暇日数の半分以上は取れていました。
今は、個人会社に努めているので、業務への影響を考えると病気にでもならないと、有給休暇の取得は難しいのが正直なところです。
ところがです。
2018年6月29日に成立した「働き方改革関連法案」により、2019年4月1日から使用者は10日以上の年次有給休暇が付与される全ての労働者に対し、毎年5日間、時季を指定して年次有給休暇を取得させることが義務付けられました。
これって、正社員や週5勤務のパートさんやアルバイトさんに当てはまっちゃうわけです。
ということは、今まで有給休暇の利用がなかなかできない中小企業や個人会社の場合も、年5日は利用しないといけなくなるんです。
日本は、世界的に見て有給休暇の取得率が低すぎるらしいです。
日本の国民性が有るとも言われますが、正直取りにくい状況が背景にあるのも確かです。
まあ、義務化されたので無駄に捨てていた有給休暇を少しでも使えるようになるのは、正直嬉しいですよね。
有給休暇を活用すれば、普段行けないところに家族ででかけたりと、家族にとってもハッピーですよ。
有給休暇日数パート週5 まとめ
はい。
今回は、パートさんやアルバイトさんにフォーカスを当てて、有給休暇の日数がどのくらいあって、実際に有給休暇を利用した場合の賃金がどうなるかを計算してみました。
パートさんやアルバイトさんは、有給休暇を利用しやすいと言えば利用しやすいんですが、正社員になると会社の規模が小さいほど利用しにくいのが現状です。
有給休暇も給料のうちなので、利用しないと無駄に捨てているわけです。
働き方改革を打ち出した政府は偉い!
少しでも、有給休暇を活用する人が増えるといいですね。